撮影機材

【検証レビュー】DJIの新しいスマホ用ジンバル「OSMO Mobile6」は一眼&ジンバルに勝てるのか?(月刊誌:ビデオサロン様とのコラボ企画)

はじめに

この度、愛読の月刊誌「ビデオサロン」様よりDji社のOsmoMobile6をお貸出頂く機会があり、1ヶ月間の使用と恐れ多くも「ウェディングビデオグラファー目線」での感想や、シネマティックムービーで使用できるかどうか、などポートレートムービー目線でレビューさせて頂きます。

開封編

ダラダラ話してるので読み飛ばしてください汗

手元に取った時の直感的な感想

  • ・圧倒的に軽い
  • ・圧倒的にコンパクト
  • ・起動からレコーディング開始までの時間が圧倒的に早い
  • 以上、最初に驚きがあった箇所です。順を追ってご説明いたします。

感動は3つ

感動①「圧倒的に軽い」

ウェディングムービーを撮影するにあたり「一眼レフカメラ」と「ジンバル」の組み合わせは、現在のウェディングムービー撮影者にとって「当たり前」となりつつあります。私がウェディングムービーの世界に入った時点では、ほぼ全てのビデオグラファーがこの一眼レフカメラとジンバルを時前で持っています。ざっくりと計算した重さですが、以下の通りです。

一眼レフ&レンズ&ジンバル重量

  • カメラ「FX3」 ※640g
    レンズ「SEL35F14GM」※524g
    ジンバル「Dji RSC2」※1.2kg
    合計:およそ2.3kg

OsmoMobile6&iPhone12miniの重量

  • ジンバル本体:およそ290g
  • カメラ(iPhone12mini):133g
  • 合計:423g

ご覧の通り、本機は大袈裟に言えば2kgも軽いことになります。ウェディングの様な、決められた場所で、決められた日時、ほぼ決められた画角を連続で撮影するなら2.3kgは許容範囲なのですが、いざ、街歩きや、友人・恋人と街歩きをする時にこの2.3kgを持ち出すかというと、あまり気乗りしないのが現状です。iPhoneが手元にある以上「これでいいや」となります。

仙台映像屋

軽いなら、こっち持っていこう♪ってなります。。

感動②「圧倒的にコンパクト」

一眼レフカメラとレンズとジンバルを装着した状態で持ち歩く際「大きな荷物」となります。一般的な「リュック」や「トートバック」などにこれらを入れるには、それ以外の荷物を最小限・最低限にする必要があります。また、どんなにジンバルを折り畳んでもある程度の大きさになってしまうので、別途リュックなりバッグを用意する必要があるのが現状です。

OsmoMobile6なら、リュックの上部や隅にスッと入れておくことができますので、
入れていることすら忘れてしまうほどです。

コンパクトである事の最大のメリットは「いつも持ち歩ける」「邪魔にならない」事ではないでしょうか。そのため、本機は業務用というよりはプライベート用の業務用機と言えるのではないでしょうか?

感動③「起動からレコーディング開始までの時間が圧倒的に早い」

旅先や街歩きの際、いざ撮影となると一眼レフカメラとジンバルの場合、分解されたジンバルを組み立て、レンズを装着したカメラをジンバルに乗せる作業に、慣れていても5分はかかります。一方、OsmoMobile6はどうでしょうか、ジンバルを取り出し、ミニ三脚を付け、電源をワンタッチでオンにし、手元のiPhoneを装着し準備完了までに掛かった時間は1分程度です。

旅行で、デートで、思わず撮影したくなる絶景スポットに遭遇するのは計画的に実現できるものとは限りません。

本機は、コンパクトである事以上に「取り出しから装着・起動・撮影開始」までの時間が5分の1も短縮されます。数値的にに見れば驚きは薄いかもしれません。しかし、その違いが念頭にある状態だと「せっかくだからジンバルで撮影しよう」と思える頻度も5倍になると考えます。

ポートレートムービー撮影比較してみました

※モデルは「小野寺美咲」さん(仙台ウェディング&ブライダル専門学校生徒)

前置きが長くなりましたが、私、ウェディングビデオグラファー(若輩者ですが)的観点から、人物を美しく撮影する事を目標として、従来の「一眼レフカメラ&ジンバル」と「OsmoMobile6とiPhone」とで、どのくらい映像の差が生まれるのか検証してみたいと思います。

人によっては「比較対象がおかしい」と思われるかもしれませんが、この検証が、実際のウェディング撮影において、2台目のジンバルとして投入できるかどうかの新しいチャレンジになります。

検証に使用した機材(おさらい)

  • 【一眼レフカメラ&ジンバル運用】
     ・カメラ「FX3」 ※640g
     ・レンズ「SEL35F14GM」※524g
     ・ジンバル「Dji RSC2」※1.2kg

 【Dji OsmoMobile6&iPhone運用】
  ・ジンバル本体:およそ290g
  ・カメラ(iPhone12mini):133g

撮影検証①「後ろから追いかける(ドリーイン)」

↓一眼レフカメラ&ジンバル↓

↓Dji OsmoMobile6&iPhone12mini↓

撮影検証②「まわり込む(サークルショット&体も追いかける)」

↓一眼レフカメラ&ジンバル↓

↓Dji OsmoMobile6&iPhone12mini↓

撮影検証③「ベンチに座り靴を整え髪をかき上げるシーン」

↓一眼レフカメラ&ジンバル↓

↓Dji OsmoMobile6&iPhone12mini↓

撮影検証④「逆光で髪をかき上げるシーン」

↓一眼レフカメラ&ジンバル↓

↓Dji OsmoMobile6&iPhone12mini↓

いかがだったでしょうか、

OsmoMobile6に対する個人的な感想としては以下の3点です

  1. 軽すぎるが故の縦横の揺れが目立つため劣る
  2. 色味がiPhone任せのため美しさやボケ感が劣る
  3. 被写体の心の問題、表情や仕草がよくなる ← 想定外でした。。。

①軽すぎるが故の縦横の揺れが目立つため劣る

比較動画にもあります様に、一眼レフ&ジンバルと比べると、撮影する側の手元、つまりOsmoMobile6が軽すぎるため、手首や腕の振動を拾ってしまっています。これにより、ロール軸(横回転)は問題ありませんが「縦揺れ・横揺れ」が制御しきれていない事がわかります。

②色味がiPhone任せのため美しさやボケ感が劣る

撮影した時期は秋、時間は朝方7時ころでした。朝日が斜め30度くらいから差し込んでおり、モデル本人に直接当たっています。通常業務では日陰を狙うのですが、普段使いに「日差しはつきもの」ですので、あえてこのシチュエーションで撮影しました。ポートレートムービーにおいて「肌の色」というのは視聴者も被写体も気にする重要な箇所です。一眼レフカメラと異なり、赤みが大きく、健康的ではありますが美しさがあるかと言われれば頷く事はできません。また、ボケについても背景はくっきり、奥行き感が乏しいことが見て取れます。

そのため、結論としては「一眼レフカメラよりもポートレートにおいては画質は劣る」となります。

仙台映像屋

ココまでは一眼&ジンバルが優勢ですよね♪

③被写体の心の問題、表情や仕草がよくなる←想定外

今回の検証で、唯一私の想定外だったポイントです。動画にもあります様に、画質は一眼レフカメラに劣っているとはいえ、表情や仕草を見るとどうでしょう、OsmoMobile6で撮影した映像の方が「人間味」があり「表情豊か」で「無垢」な印象があります。

仙台映像屋

やばいやばい、、、なんで?

みさきさん

それはですね♪

理由をモデルに直接に聞いてみました

仙台映像屋

私「なんで(OsmoMobile6の方)いい感じなの?」

みさきさん

モデル「なんか気をつかわない、スマホの方が緊張しない、身構えない」

だそうです、、、。びっくりしました。それと同時に
一眼レフカメラを常用している自分としては「悔しさ」が大きかったです。

まとめ

  1. 軽い&コンパクト
    → 持ち出す気持ちにしてくれる事で撮影の機会が5倍以上(個人的)
  2. 安定や画質は一眼レフカメラに劣る
    → ただし被写体の素晴らしい表情や仕草が撮れる♪

お願いがあります、、

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おまけ

私の作品ですが、ポートレートムービーとなります。もし、ご興味あればご視聴・評価よろしくお願い致します><

ABOUT ME
仙台映像屋
はじめまして、仙台映像屋です。 宮城県仙台市を拠点とし、皆様の 映像表現のお手伝いをさせて頂いております。